国道4号線に沿って357ヘクタールの土地を管理し、90以上の国際企業を擁するプノンペン特別経済区(PPSEZ)は、製造業にとって戦略的な場所だ。
プノンペンの国際空港から8キロメートル、プノンペンの市内中心部からは18キロメートル、河川港であるプノンペン港に簡単にアクセス可能であり、さらに国道に沿ってわずか3時間でシアヌークビルの深海港に到着することができる。
シンガポールの開発者であるCOREプロパティマネージメントのダイレクター、モーガン・リー氏は、「PPSEZ外にある中小規模の製造業の企業は、PPSEZ内の割り当てを占有するのに十分なスペースを必要としない場合も多い」と語る。
これらの投資家は、PPSEZに引き付けられている予備労働力の増加から利益を得ることができるうえに、シアヌークビル港とプノンペン中心部に同じ物流でアクセスすることが可能だが、付加価値税の免税など経済特区の入居企業のように優遇措置を享受できない。
リー氏は、「PPSEZに入居できない中小企業は、周辺でそれほど品質が高くない工場を購入、賃貸、また建設しており、既存の建物や店舗を改造して製造作業を開始したりしているが、この地域の土地評価価格は、PPSEZの占有率と同様に、年々着実に増加している」と付け加えた。国道4号線に沿って工場開発と住宅開発が相乗して進んでおり、最近は周辺の地価も上昇しているため、PPSEZの周辺に工場などを建設することも容易ではない。
2012年11月の地元のメディア報道によると、国道4号線に沿って、チャオンチャオ地区のサークルガーデンから有料道路の橋まで、土地は1平方メートル当たり30~100ドルの廉価で販売されていた。有料の橋を越えると、価格は1平方メートルにつきわずか15~25ドルで、市街からさらに離れると、1平方メートルあたり5~10ドルであった。
しかし、2016年10月のVトラストの評価報告書によると、同じくサークルガーデンから西側の線路まで続く3.43キロメートルの長さの土地は1平方メートルあたり270~1450ドルで売られている。
このような状況の中で、CORE社は、カンボジアの製造業への参入を検討している中小企業のために、PPSEZ施設内の国道4号線に沿って統合されたビジネス・ハブを立ち上げ、40のオフィスユニット、10の店舗、3階建てのテラス工場を14棟設け、手頃な価格で提供する予定だ。完成は2018年7月から9月の予定。